アルバムセルフライナーノーツ第6弾「どこにいても」

壊れかけのテープレコーダーズ4thアルバム「broken world & pray the rock'n roll」メンバー全員による「セルフライナーノーツ」、本日7/6は6曲目「どこにいても」です。

昨年10月、山口県はBAR印度洋にて、お客さんが撮影してくれていたライヴ映像と共にどうぞ。

「どこにいても」セルライナー
by 壊れかけのテープレコーダーズ


44O
この曲は最初ブレイクビーツのような硬質なグルーヴにしようという感じだったんですが、どうもイマイチだったので少し横ノリが効いたグル―ヴに変更しました。
プレイのニュアンスはこの曲は特に何か意識したり考えたりはなかったです。呼吸が二泊三連でしているという事くらいでしょうか…。この曲は二人の歌の呼吸とノリにあまりズレがないので、わりと一定感を出すようにプレイしています。

しかしこの曲自分のスネアを使ったんですが、近藤さんにも言われましたが自分のスネアの作りが非常にがっしりしているせいか音もがっしりしていて、音に揺れがなく、スネアが「点」になる感じがして、あらためて聴くとあんまりよくないかもなあと思いました。
その点、昔のドラムは作りが雑な分、音に揺れがあります。それをどうするかはプレイする側次第なとこが、工業製品ではなく楽器という感じがしていいなとこの曲の録音後思うようになった次第です。


shino
今まで出会った人たち、しばらく会ってないけど、みんな何してるんだろんね?
話は変わりますが、「同窓会」って行ったこと無いんですよね。
あこがれます。


yusa
この曲は、地味だけど、すごくいい曲だと思っている。
こういう曲だけのアルバムもいいなあと思う。
ボーカル録りの記憶があまりないけれど、たぶん一発でばっと決まったんだと思う。のびのび歌えている。


komori
へヴィーな「聖者の行進」や「broken world」の後なだけあって、アルバムを通して聴くと、語弊がある言い方かもしれないが、地味な印象のある曲。決して悪い意味ではなく。ブレイクビーツ風なシンプルなビートのパターンの上に、シンプルなコード進行。ことばたちも雲の流れのように取り留めもなく過ぎ去っていく。風景のようにすべてが過ぎ去る。

このバンドをはじめて、随分と年月が流れた。そして音楽がなければ出向けなかったであろう沢山の土地土地へと僕らは導かれ、沢山の人達と出会い、そしてまた別れた。ツアーで行った先々で感じたことは、音楽のもと、僕らは同じ空の下に共に在るのだという感覚。物理的な距離の隔たりや文化の境界線というものは、案外曖昧なものなのかもしれない。これはまだ日本国内での話で、世界に目を向けたとき容易にそうは断言は出来ないのかもしれないけれど、きっとそういうことなんじゃないか、という理由もなき過信が少し、ある。やがては海を越えなければいけないね。そこではどんな人達が待っているのだろう。

ツアーで行く先々の、その街の商店街や住宅街を目的もなく散歩しながら、「どこにいても」と、ふいに口ずさんでいた。

さて、話は変わって、この曲もそうなのだけれど、今回のアルバムには「夏」ということばが頻出するうたが多いのは、SuiseiNoboAzの2nd「THE(OVERUSED)END OF THE WORLD and I MISS YOU MUH-FUH」と3rd「ubik」の影響です。これらのアルバムも、夏のはじまりに出た。僕らのアルバムも、7月に出る。夏と共に「はじまり」の気持ちを感じてくれたら、と思う。